働きアリの法則
アリの巣の全体をつぶさに観察すると、①働き者のアリが20%、②普通に働くアリが60%、③働かないアリが20%になるとのことです。
いわゆる「働きアリの法則」と呼ばれるものです。
そして、研究者達が「③働らかないアリ」ばかりを集め飼育したところ、やがて「①働きアリの法則」通りに働き者のアリが20%、「②普通に働くアリ」が60%出現するというのです。
さらに、「①働き者のアリ」ばかりを集めて飼育してみると、やはり「②普通に働くアリ」が60%、「③働かないアリ」が20%出現するというのです。
働かないアリって存在意義はあるのかという問いには、いざという時のバックアップだという説明する説もあります。
また、「働きアリの法則」を人間関係にも当てはまると主張する方もおられます。
気の合う人20%、どちらでもない人60%、気の合わない人20%という感じです。
20:60:20の法則、おもしろいです。
パレートの法則
20:80のルール、パレートの法則というのもあります。
上位20%の要素が全体の80%を占めることがおおいという経験則です。
たとえば、「上位20%の営業マンが利益の80%を稼いでいる」とか、「上位20%の故障原因が故障全体の80%を占める」などです。
ユダヤの商法
さらに、日本マクドナルドの創始者である藤田田さんの著書である「ユダヤの商法」の中で、ユダヤ人には78:22の法則があると説いています。地球上のすべてがこの割合で成り立っているという教えです。
たとえば大気に目を向けると窒素78%その他22%であり、ヒトの体の成分は78%が水分であり、その他は22%です。地球全体を見てみると、海が78%でその他が22%というのがその法則の現れということらしいです。
マクドナルドは、サンキューセット(ハンバーガー+ポテトSサイズ+ドリンク¥390円のセット)というのを発売したことがありました。
500円支払うと110円のお釣りが返ってくるのですが、これが、390:110=78:22(左辺に1/5を掛けます)という比率になりなります。
つまり、藤田社長はハッピーセットの値付けにユダヤの法則を反映させたということです。
さて、ここからは余談です。
ソフトバンクの孫正義さんが高校生の時にどうしても会いたかった人が藤田田さんで、実際に東京に押しかけて、一週間訪ね続けたところ会ってくれたそうです。
16歳の孫さんが「アメリカに勉強しに行くつもりなんですが、何を勉強したいいでしょうか?」と尋ねると、藤田さんは「コンピューターだけ勉強してらっしゃい。」と答えたそうです。
1973年くらいのお話です。スティーブ・ジョブズが自宅のガレージでApple1を製造したのが1976年なので、世の中にパーソナルコンピューターが出る前の出来事ですね。藤田さんの先見の明がすごいです。
その藤田田さんも、若い頃にどうしても会いたかった人がいました。パナソニックの創業者である松下幸之助さんです。実際に会いに行ったら会ってくれたそうです。藤田さんは、「どうすればもうかるか教えて下さい。」と問うと、松下さんは「もうかることだけおやりなさい。」と答えてくれたそうです。
禅問答みたいですが、理にかなった教えですね。
さてさて、これらすべてがだいたい8:2になっているのがおもしろいですね。
仮にこれらの経験則が成り立つとすれば、自分にとって都合の悪いことや、嫌なこと、嫌いな人は20%程度存在するわけなので、出会って当たり前ということになりますね。
「あ!みーつけた!」ってな感じです。
見つけたらできるだけ関わらないようにするのがいいでしょう。
心理学者のアドラーも「人間の悩みはすべて人間関係に起因する」と喝破しておりますので、都合の悪いこと、嫌なこと、嫌いな人から遠ざかっていれば、悩まなくてすむという道理になります。
自分の中のいろいろな要素が、80%に属しているのか、20%に属しているのかについても、これまた天命というほかはありません。
気にしてもしょうがないことです。
すべては悩むだけ損ということになりそうです。