💪 脳を若く保つ秘訣は「体組成」にあり！筋肉と内臓脂肪の最新研究

2025 12/11

2025.12.11 2025.12.11

最近、「筋肉質で内臓脂肪が少ない人ほど、脳年齢が若い」という、私たちの日常的な習慣が将来の認知機能に直結することを示す興味深い研究結果が発表されました。

これまで、脳の老化は避けられないものと考えられてきましたが、この研究は「体のバランスを整えること」で、脳の生物学的な若さを維持できる可能性を提示しています。

🧠 研究結果のハイライト：脳の若さは体脂肪の種類で決まる

セントルイス・ワシントン大学の研究チームは、1,164人の健康な成人を対象に、MRIとAI解析を用いた大規模な調査を実施しました。

測定された主な指標

体組成: 全身のMRIから、筋肉量、内臓脂肪、皮下脂肪の量を測定。
脳年齢: AIアルゴリズムを用いてMRI画像から生物学的な脳年齢を推定。

判明した驚きの事実

調査の結果、筋肉量が多く、内臓脂肪の比率が高い人ほど、予測される脳年齢も高い（つまり、脳が老化している）ことが判明しました。

特に注目すべき点は、皮下脂肪（皮膚のすぐ下にある脂肪）は脳の老化とほとんど関連がなかったことです。

💡 ポイント： 重要なのは総体重やBMIではなく、「体脂肪の種類と分布」であり、「内臓脂肪」こそが脳の健康を左右するカギであるということです。

🔥 なぜ内臓脂肪が脳を老化させるのか？

研究者たちは、腹部の奥深くに蓄積し、主要な臓器を取り囲む内臓脂肪が、炎症物質を放出することが原因だと考えています。

この炎症物質が、体全体の代謝機能や血管の健康を損ない、結果的に脳の老化を加速させる主要な要因になっているというのです。

研究を主導したサイラス・ラジ准教授は、「脳の健康状態が良好であれば、アルツハイマー病などの将来的な脳疾患のリスクも低下する」と述べています。

💡 この研究が示す新たな健康指針

この発見は、単なる体重を減らすこと以上の具体的な健康戦略を示唆しています。

目標の明確化:

従来の「肥満対策＝総体重やBMIを下げる」から、「筋肉量の維持」と「内臓脂肪の削減」という、より具体的な目標設定の重要性が浮き彫りになりました。

個別化された評価:

MRIとAIによる脳年齢推定を組み合わせることで、一人ひとりに合わせた運動プログラムや食事療法の効果を、客観的かつ科学的に評価する新しい基準を設定できる可能性があります。

💊 減量薬開発への影響

近年普及が進むGLP-1受容体作動薬（オゼンピックなど）は、体脂肪を減らしますが、同時に筋肉量も減少させる可能性が指摘されています。

この研究は、内臓脂肪を優先的に減らしながら、同時に筋肉量を維持できる次世代の治療法や戦略を開発するための重要な指針となるでしょう。

脳の健康を最大限に保つためには、単に「体重を落とす」だけでなく、「体組成のバランスを最適化する」ことが不可欠なのです。

まとめ：今日からできる脳の若さへの投資

筋肉と内臓脂肪の比率が脳の老化に直接影響するという事実は、私たちの日常的な行動が未来の認知機能に深く関わっていることを再確認させてくれます。

社会の高齢化が進む今、若々しい脳を維持するための実行可能な方法が示されました。

体を鍛え、筋肉量を維持する。
内臓脂肪を減らすような、適切な食事を心がける。

内臓脂肪を減らす食品：

青魚（DHA・EPA）、食物繊維が豊富な野菜・海藻・きのこ類、大豆製品、鶏むね肉、玄米や雑穀米、緑茶やブラックコーヒーなど。

ひとりごと

体組成のバランスを最適化するのが「脳を若返らせる」という効果があるということですね。

摂取カロリーを減らすと「肉体が若返る」ということはサルの実験で分かっています。

NMN(ニコチンアミドモノヌクレオチド)を摂取すると体内でエネルギー産生や細胞修復に関わるNAD+に変換され、老化防止、肌のハリ・ツヤ改善、体力・筋力向上、代謝アップ、疲労回復、集中力・思考力向上、睡眠の質改善などが期待されており、特に加齢による身体機能の低下が見られる高齢者で効果が報告されています。

適度に絶食(月１度など）をするとテロメアが伸びるということも分かっています。

テロメアが短くなると細胞分裂できなくなってしまいます。

つまり、寿命を迎えることになります。

体の細胞は限られた回数しか分裂・増殖することができません。

ヒトの胎児から採取した細胞分裂の限界は約50回で、寿命に換算すると１２０年です。

「ヘイフリックの限界」＝人間の寿命の限界は１２０年

しかし、テロメアを伸ばすことができるならば、１４０年、１６０年と伸ばせるかもしれません。

それが幸せかどうかは別問題として。