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🐻 クマ被害増加の最前線:なぜ人を恐れないクマが増えたのか? 遭遇時の対策と共存への道

近年、日本全国でクマによる人身被害や出没が急増し、連日ニュースを賑わせています。

環境省の統計によると、人身被害者数や出没件数は過去最多水準。

私たちは今、この状況をどう理解し、どう行動すべきでしょうか。

北海道大学の坪田敏男教授(ヒグマ研究の第一人者)への取材を基に、熊害(ゆうがい)発生の背景と、人間とクマが共存するための具体的な対策を解説します。

目次

🚨 クマの被害が増えている二つの大きな理由

坪田教授は、クマによる人身被害や出没が増えている背景には、「クマ側の要因」と「人間側の要因」の二つがあると指摘します。

1. クマ側の要因:個体数の増加と「人を恐れる」経験の減少

かつて捕殺が積極的に行われていた時代、クマは「人間は恐ろしい存在」と認識し、その学習が母グマから子グマへと受け継がれていました。

しかし、1990年の春グマ駆除廃止とハンターの減少により、状況は一変しました。

個体数の増加:

北海道のヒグマは、過去30年余りで約2倍(5,514頭→11,661頭)に増加。

学習機会の消失:

人間に追われる、銃で狙われるといった「怖い経験」をするクマが減り、結果として人を恐れないクマが増えてしまったと考えられます。

2. 人間側の要因:里山からの撤退と生息地の接近

少子高齢化や担い手不足により、かつて人間が管理していた里山(緩衝地帯)が手つかずの状態になりました。

生息域の拡大:

管理されなくなった空間に野生動物が入り込み、クマの生息地の「フロントライン」が人間の生活圏のすぐ近くまで迫ってきています。

🧠 「人を襲うクマ」はごく例外的な「異常個体」

ヒグマは現在、推定約1万1600頭生息していますが、そのうち人間や家畜を積極的に襲って食べたのはごく数頭にすぎません。

クマの食性:

クマはもともと雑食性ですが、現在の日本のクマは食物の8~9割を植物性でまかなっています。肉を食べることに積極的ではありません。

異常個体とは:

繰り返し人間を襲う個体は、過去の経験から「人を襲えば肉を食べられる」と学習してしまった逸脱した異常個体です。

このような学習能力が高いクマが現れた場合、被害を防ぐためにも即座の駆除が必要となります。

⚠️ ほとんどの人身被害は偶発的

ほとんどの人身被害は、山菜採りなどでクマの生息地に入った人間が、不意に接近してしまい、驚いたクマが反射的に自己防衛のために攻撃行動をとるケースが目立ちます。

🛡️ クマと遭遇しないための最重要対策

人身被害を防ぐために最も重要なのは、「襲われた時の対処法」ではなく、「そもそも出会わないための心がけ」です。

1. 存在を知らせる(最優先)

⚪️クマよけの鈴やラジオなど、音の鳴るものを身に着ける。

 人間がそこにいることを遠くから知らせれば、クマのほうで避けてくれます。

2. 環境に気を配る

⚪️山や森に入る際は、常に周囲に注意を払う。

 獣の臭い、唸り声、足跡、フンを見つけたら、すぐにその場を離れる。

3. 「餌」を絶対に与えない

⚪️空腹のクマが人里に来る最大の引き金はです。

⚪️生ゴミやコンポストは臭いが漏れないよう密閉管理する。

⚪️庭のクリやカキなどの果樹は伐採する。

⚪️人里に「栄養価の高い餌がある」と学習させないことが、エスカレートする行動を防ぐ鍵です。

⚡️ もしクマに遭遇してしまったら?

起きてほしくない状況ですが、もし不意に遭遇してしまったら、坪田教授は次の行動を推奨しています。

慌てて逃げない:

逃げるとクマは本能的に追いかけてきます。

ゆっくりと距離をとる:

慌てず、静かに後退して距離をとります。

最後の手段:

襲われてしまったら、急所(頭と首)を守って腹ばいになる「死んだふり」をするか、ダメ元で抵抗するしかありません。

クマよけスプレーは、実績のある製品を携帯し、最後の手段として使用します。

🤝 人間とクマは十分に共存できる

被害が相次ぐ現状ですが、坪田教授は「クマの行動を管理する仕組みをきちんと作れば、人間とクマは十分に共存できます」と断言します。

共存のための課題は、専門人材の配置と環境整備です。

課題具体的な対策
現場対応の強化大学などで専門教育を受けた野生鳥獣の専門人材を市町村レベルに配置し、被害対応や普及啓発を担う。
環境整備居住地の周囲のやぶ払いや草刈りで見通しを良くし、クマが隠れにくい環境を整える。
危険個体の即応人間や家畜に被害を与えるようになった危険個体は、被害の連鎖を断ち切るため、速やかに駆除できる体制を整える。

クマの生活を山の中で完結させるための対策を人間の側が講じることで、対立は必ず減らせるはずです。

🙏 あなたができること

私たちが今日からできることは、「クマに餌を与えない、餌があると学習させない」ということを徹底し、山に入る際には「音で存在を知らせる」ことを忘れないことです。

ひとりごと

今年は特に木の実が少ないそうですね。

人里には熊がどんどん出てくるのに、猟師さんは、「山に入ったら全然熊がいない」と言っていたので、食べるものを探してどんどん出てきているのでしょうね。

日本では針葉樹(ヒノキ・杉)の植林を進めてきたために広葉樹が減って、熊が食べる木の実も減ったということもあるでしょう。

人を襲ったことのある異常個体は、鈴の音を聞くと近づいてくるらしいので恐ろしいです。

熊が人を襲うと聞くと、真っ先に思い出されるのが

「ザ・レヴェナント」という映画です😨

 ↑クリックしてみてください

YouTubeで、熊に襲われた経験のある人に「熊に襲われたらうつ伏せになって首を手でカバーする」のは有効ですか?と聞き手が質問したら、「えっ、そんなことしたら生きたままガリガリって食べられちゃうよ。」という回答が返ってきたのが怖かったです・・・

・街に住んでいる人は山に入らない

・里山近くに住んでおられる方はできる限り外出しないと同時に秋田犬や紀州犬、四国犬を飼う

ぐらいしかないかもしれませんね😭

 

 

 

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