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日本の子どもはなぜ一人で通学できるのか?

先日、海外で日本の小学生が一人で電車やバスに乗って通学するYouTube動画が何百万再生もされていると報じていました。

各国の視聴者のコメントでは、「こんな小さな子供が一人で通学するなんてありえない!」というものでした。

アメリカなどでは、幼い子どもを一人で通学させたり外出させたりすると、親がネグレクト(育児放棄)とみなされ、注意を受けたり罰せられたりすることもあるようです。

なぜ日本ではそれが可能で、海外では難しいのでしょうか? 

日本の文化と社会の仕組みに焦点を当てて、違いについて考えてみましょう。

1. 地域社会全体で子どもを見守る意識

日本には、地域社会全体で子どもたちを見守ろうという意識が強く根付いています。

これは長年にわたって培われてきた美徳と言えるでしょう。

2. 世界トップレベルの低い犯罪率

日本の犯罪率は、世界的に見ても非常に低い水準にあります。

※ アメリカ:子どもの行方不明者は年間約80万人

日本:子どもの行方不明者は年間約1000人(9歳以下)

ここでの行方不明者はすぐ見つかった場合も含みます。

警察に届け出があった件数となります。

この安全な環境が、子どもたちが一人で外出できる大きな要因となっています。

長年の努力によって、犯罪を犯さないようにという道徳心が幼い頃から教育され、社会全体に浸透している結果だと思います。

3. 子どもの頃からの「公共心」と「自律」の教育

日本の小学校では、子どもたち自身が教室や廊下、トイレなどの掃除を行います。

これは「自分で汚したものは自分で綺麗にする」という習慣を身につけるためのものです。

この教育によって、大人になってからも自分のゴミは持ち帰るといった行動が自然にできるようになるのでしょう。

学校だけではなく、家庭でもそのような教育をされている影響も大きいでしょう。

これらの教育を通じて、子どもたちは幼い頃から公共心や自律性を育み、社会の一員としての責任を学んでいくのだと思います。

4. 理想的な社会を維持するために

このように、日本の「子どもが一人で安心して行動できる社会」は、長年の教育と国民全体の意識によって築き上げられてきたのだと思います。

いつからそのような教育がなされたのかは不明ですが、藩制度が明治時代に日本国家となった時に、藩内の習慣が国家単位になったのかも知れません。

これは、世界に誇れる理想的な社会の形と言えるでしょう。

しかし、この素晴らしい社会を維持していくためには、その価値観や習慣を共有することが重要です。

さてここからが問題です。

異なる文化を持つ人々が日本社会の一員となる際には、これらの背景にある日本の美徳を理解し、尊重してもらうことが前提になると思います。

もちろん、これは外国人を排他的に処遇するうというような考えではありません。

お互いの文化を理解し尊重し合うことで、より豊かで多様性のある社会を築いていくことができるはずです。

今外国人が驚き感動している

財布を落としても戻って来る国

幼い子供が一人で外出できる国

というのは長い長い年月をかけて成立した理想郷なのであると思います。

文化や意識の全く違う人々を受け入れつつ理想郷を維持していくということはとても困難であるでしょう。

5. 日本の美徳の裏返し

現時点においても、建設業界や輸送業界、飲食業界など、あらゆる業界で人手不足となっています。

これはとても深刻な状況で、人手不足によることが原因で倒産する企業も多々あるようです。

外国人を入れなければ自然と時給が上がっていくのでそうすべきという意見もあります。

建設業や飲食の厨房などで働きたいと思う若い人は減ってきています。

また、日本の産業は概ね内需に向けた産業です。

国民が減少していくと、当然景気は悪くなるでしょう。

そのような状況で、人件費を上げていくということはなかなか難しいことだと思います。

欧米のように昼食に3000円出費しても構わないという共通認識を持てるのならば別ですが。

国際的な政治力もない、軍事力もそれほどないし核兵器も持っていない日本が、世界の中でG7などに参加できたのは、まさに経済力があったからでしょう。

現在の日本のGDPは約600兆円です。

2023年にはドイツに抜かれ世界第4位となりました。

今後、国民が減り続け、内需も減っていきGDPが減り続ければ、日本の唯一の長所である経済力が失われてしまいます。

経済力のない日本など、どの国も相手にしないでしょう。

日本人の文化は右へ倣えという傾向が強いし、組織も強固なピラミッド型です。

自らイノベーションを起こすのは難しく、多くの場合外国からの外圧で変わってきました。

経済が衰退していくのが見えている状況でも、我が国は自分で改革はできずにのたうち回る可能性が高いです。

せめて当面の人材不足を補うために、外国人の労働者を入れていくというのは一つの解決策ではあると思います。

日本の美徳を守りつつ、外国からの労働者を増やしていくという問題をどうすればよいか。

日本的な習慣を守ることが生活しやすい社会を作るのだという集団的合意を得る工夫がぜひとも必要だと思います。

日本国民内でさえ長い年月をかけて獲得してきた合意ですので、外国人にその合意を理解してもらうには国策が必要だと思います。

これから先、日本がどうなっていくのかを見守りたいと思います。

 

 

  

 

  

    

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