
看護師 長堀久美子さん
結婚しても、出産しても―
結婚により環境が大きく変化したり、出産前後や子どもの乳幼児期は、働く女性にとって、仕事との両立に悩む時期です。
子どもが小さいときは、短い勤務時間や夜勤がないという働き方を選択し、手が離れたら、またフルタイムにもどる、といった自分にあわせた働き方も選択できることは、両立にとって、とても大きな支援になります。
ママさん看護師として、仕事と子育てを両立しながら現場で働き続けている先輩看護師もたくさんいます。
さらに、育児・介護休業法の改正などにより、男女ともに、子どもや介護を必要とする家族がいても、働きやすい環境の整備が進められています。
結婚しても、出産しても、子育て中も看護の仕事を続けていきたいという人が増え、時代とともに柔軟な働き方を選べるようになりました。
看護の仕事をライフワークにするために―
看護職は、資格があれば生涯を通して働くことができる専門職です。
働きたい人がやめないで働き続けられる環境づくりに向けた、ワーク・ライフ・バランス(仕事と生活の調和)支援の取り組みが始まっています。
看護職の95.6パーセントは女性であり、交代制勤務があることは、働き続ける上で大きなハードルです。
でも今は、看護職の働きやすさを考えて、それぞれの病院でさまざまな試みが実施されています。
ストーリー
仕事と家庭生活の両立、看護職の場合は? 子育て中のママであり、看護師の長堀久美子さんを取材しました。
長堀さんは4歳と2歳の2人の子どものママ。
結婚後4年間子育てのために家庭に。
半年前から看護師に復帰しました。取材したのは、雪の日。
病院へ通勤する前の長堀さんの仕事は、子どもたちを保育園へ送ること。
この日、子どもたちは雪で遊んだり、すべってズボンを汚したり…。
いつもより時間がかかったので、保育園に子どもを預けた後、大急ぎで病院へ向かいます。
長堀さんの勤務先は、民間の総合病院。
病院に到着後、白衣に着替えてママからナースに変身! キリッとした表情でテキパキ仕事をこなしていきます。
「半年前に仕事に復帰したとき、久々に白衣を着てテンションがあがって…」と長堀さん。
この病院では、子育て中の看護師が多く、いろいろな働き方が選べるそうです。
長堀さんは、今は、日勤の正規スタッフより一時間短いパートタイマーとして週4日間働いています。
これから看護の勉強を深めて、認定看護師の資格をとりたいという希望も持っているそうです。
長堀さんが所属する外来のリーダー富岡さんも2歳の子どもを育てているママ。
富岡さんは正規のスタッフとして、週5日、日勤のみの働き方を選んでいます。「仕事を続けていくと、知識や技術も身につくし、看護の仕事への探求心も湧いてくる」と話してくれました。
育児と仕事の両立は大変そうですが、富岡さんも長堀さんも、自分の考え方を大切にしながら、看護師として働き続けているのが印象的でした。
長堀さん談
「看護職が好きだから、この仕事に戻りたかった。看護師として仕事に復帰して、患者さんやいろんな人と出会えることにワクワクしたんです」

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