2025年3月の神戸新聞の記事
兵庫県は28日、県立尼崎総合医療センター(尼崎市)で肺炎治療のため入院し、せん妄も発症していた80代男性が1月、夜間に歩いて転倒し、右大腿骨を骨折する医療事故があったと発表した。
患者がベッドから起き上がると看護師に連絡がいく「離床センサー」が作動していたが、看護師は業務が一区切りしてから様子を見に行こうと考え、訪問しなかった。事故は午前5時過ぎに起きたが、前日午後8時半以降、14回作動していたという。患者は翌日に手術を受け、転院先でリハビリを続けている。

夜勤で看護師が少ないということと、明け方で、患者さんたちが起き出してナースコールがあちらこちらで鳴り出す時間帯でのアクシデントです。
担当の看護師さんはアクシデント発生の報告書を書かされ、さらに新聞沙汰になったため、大変だったことでしょう。
この新聞記事についての反応
この事を記事にしたスレッドに対しての反応は色々とありましたが、一部をご紹介いたします。
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wenyanjiawei
センサーのいみないやん
なんのためのセンサーなんやろ。
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kyonc.i.kyonc
センサーでは転倒は防げません。
運良く間に合うことが多いだけです。100%すぐに駆けつけることはできませんから。
harocatty621
外面が立派なだけで中身最悪じゃん😔病院としてどうなの?
↑
kei20020823
事が起きたのは夜勤朝方、患者が目覚め始めてナースコールも鳴り始める時間です。
病棟内にいても場所が遠かったり、他のナースコール対応中であったり、点滴、血糖測定、バイタルサイン測定など時間でやる事も多い背景を知った上での発言ですか?
↑
soryukaminogi
こういうコメントするやつって
現場知らないんですよ。
無視でw
yumipeco0527
看護職駆け付けず❌️
看護師駆け付けられず⭕️
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せん妄を発症し、一晩で14回も離床センサーが作動していたということなので、14回対応はされていたのだと思います。
午前5時過ぎ、離床センサーの音は耳にしつつ、他の患者さんの世話をしていて、それが終わってから駆けつけようというしていた矢先の事故だったと思われます。
問題は、このアクシデントを担当看護師の責任ということと、なんらかのシステムの改良(センサーの改良等)で済ませてしまってよいものかという点です。
特に、夜勤においては日勤の倍以上の数の患者さんを受け持つことが多いので、大変な忙しさになります。
また、高齢者の入院患者が多い病棟では認知症が進んだ患者さんが多く、ナースコールは鳴らしまくり、昼夜関係なしに徘徊するということが起こっています。
そして、今回のような状況は、おそらくどの病院でも発生していることと思います。
たまたま運良くアクシデントにならないだけではないかとも思います。
(インシデント事例はたくさん起こっていることでしょう。)
解決策は人手を増やすことですが・・・・・・
「できれば夜勤はしたくない」と思う方は多いでしょう。
であれば、
・夜勤の看護師の数を増やす
・夜勤の手当を倍増する
などの方法が考えられますが、そもそも慢性的に看護師不足の状況で、皆が避ける夜勤の数を増やせるのか?
採算分岐点ギリギリで運営している病院が多い中、夜勤手当を倍増できるのか?
などの問題があり、解決策は見えてきません。
人的な補充による改善が難しいのであれば、センサー付きカメラなどで、離床後の行動についてもアラームを鳴らすことのできるような設備を設置していくしかないのかもしれません。
この報道で改めて思った事は、看護職の責任の重さです。
たしかに、責任が重さとやりがいは相関関係にあると思います。
責任ある大事な仕事をしていると思うと、やりがいは増すことでしょう。
ただし、積極的なミスをしたわけでもないのに新聞沙汰になってしまうという怖さがあります。
医療現場で取り組んでおられる看護師の方々に敬意を表します。
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