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ハキリアリ

いきなりですが、僕はアリが大好きでした。夏休みの理科の研究はオールアリの観察でした。
休みの日は午前、午後とアリを見まくって過ごしておりました。
ついには親が心配して、海洋少年団(ボーイスカウトの海版みたいなもの)に放り込まれたりもしました。すぐ辞めましたけど。

さて、多摩動物公園でハキリアリの展示をしていたのですが、女王アリの寿命が尽きてお亡くなりになったそうです。
世代交代ができなくなりましたので、そのアリの巣が滅んでいくことになります。
その成り行きを明示しつつ、展示を続けているとのことです。
近ければ毎週見に行きたいところです。

さて、ハキリアリといえば、でっかい葉っぱをくわえて行列を作るのが有名なので、ご存じの方も多いのではないでしょうか。
葉っぱを噛み切り、巣に持ち帰って、それを養分にして食用キノコを栽培しています。つまり、農業を営むアリさんです。
5000万年前ぐらいに農業をするように進化したらしいです。
人類が農業を始めたのが12000年前ぐらいといわれていますので、超絶大先輩です。
わたしたちの約4999万年前から農業をされておられたのです。

農業を営むハキリアリの社会は、他のアリの社会よりもより細かく役割分担が決められております。
葉っぱを切り出す役、それを運ぶ役、それらのアリを外敵から守る役、寄生バエを追い払う役・・・などなど約30種類ほど。
それらのアリは半年ほどで寿命を迎え、世代交代が行われます。
世代交代が行われない今、30種類のうちのどこかの役割を担っているアリが全滅すると、社会全体が崩壊すると予想されています。

アリのコロニーは、一匹の母親とその娘たちだけで構成されています。
超でっかい家族というわけで、女王アリが死んしまっても働きアリは逃げ出したりせずに、運命をともにするとのこと。
物悲しい運命ですね。