
近所の池で鴨が輪になりクルクルと回っていました。めちゃかわいい。
画像ではちょっとわかりにくいので、こちらをクリックしてみてください。
クルクルと回りながら餌を食んでいるようなのですが、なぜ回るのか?
どうやら、渦を生じさせて水を撹拌させて、水中の餌を水面に浮き上がらせる作戦のようです。
たぶん、このあたりの技になると遺伝子というよりは、親鳥からの教育によるものなのかなと思えます。
一方、ものすごく複雑な行動を本能として行う生物がいます。
それは、槍形吸虫という寄生虫です。
その複雑な行動とはどのようなものか見てみましょう。
そもそも、倉形吸虫は、牛などの草食動物に寄生しています。
そこに至るまでの過程をまとめてみましょう。
牛の体内からカタツムリの体内へ
牛の体内に入っている倉形吸虫の卵が牛の糞にと一緒に草に付きます。
その卵がカタツムリに食べられます。
卵はカタツムリの体内で幼虫となり、無性生殖で何千匹にも増えます。
カタツムリの体内からアリの体内へ
カタツムリは体内の幼虫を異物と認識して粘液にくるんで(粘液玉)体外に排出します。
その粘液玉はアリに食べられます。
アリに食べられた倉形吸虫の幼虫はほとんどアリの胃に移動して生き延びます。
ところが、一匹の幼虫のみ、アリの脳に移動するのです。
そして、アリに、葉の上に登るように命令します。
アリは、草のてっぺんで動かないように操縦されるのです。
アリの体内から牛の体内へ
牧草を食べにやってきた牛が、草と一緒にアリを食べます。
しかも、熱い日中は、アリは草から降りて行動し、涼しい朝夕に草に登るように操縦されます。
草食動物は、熱い日中を避けて、朝夕に草を食べるからです。
牛の体内に入った幼虫は肝臓に移動し、栄養を取り、交尾して卵を産みます。
アリの脳をコントロールしていた幼虫は他の幼虫の犠牲となり死んでしまいます。
デンマークの専門家たちが、どのようにして倉形吸虫がアリをコントロールしているのかを研究しているそうですが、驚きがあって楽しいでしょうね。
こんな複雑な行動を遺伝子に残せるものなのでしょうか?????
すごすぎますね。
寄生虫でそこまでできるならば、鴨が輪を描いて餌を食べるぐらい本能でできるかな?
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