江戸時代後期。
ここに「江戸時代最高の頭脳」と謳われた一人の学者がいました。
彼の名は、平田篤胤(ひらた あつたね)。

彼はある日、とんでもないニュースを耳にします。
「近所に、天狗連れ去られ、異界と人間界を行き来している少年がいるらしい」
これはファンタジーではありません。
当時の知識人たちが真剣に検証し、記録に残された実話(?)です。
今回は、江戸の世を騒がせた不思議な少年「寅吉(とらきち)」の物語をご紹介します。
1. 運命の出会い:文政3年(1820年)
物語は文政3年10月1日、平田篤胤のもとに一人の老人が訪ねてきたことから始まります。
「先生、天狗の使者となっている少年をご存じですか? 彼の語る『異界』の話は、先生の研究とも合致する点が多いのです。今から会いに行きますが、ご一緒しませんか?」
篤胤は飛びつきました。
今まで書物の中でしか知らなかった「仙境(仙人の住む世界)」を直接見てきた人間がいる。
しかもすぐ近所(現在の東京都文京区湯島あたり)に!
彼は来客中だったにもかかわらず、興奮を抑えきれずに少年の元へ駆けつけました。
2. 異能の少年「寅吉」とは?
篤胤が対面した少年、寅吉は当時14歳(数えで15歳)。

一見普通の少年でしたが、眼光は鋭く、どこか只者ではない雰囲気を漂わせていました。
取材を進めると、彼は幼少期から「普通」ではありませんでした。
- 予知能力: 「あそこが火事だ(誰も見えないのに)」→翌日大火事に。
- 危険察知: 父に「明日は怪我をするから気をつけて」→父、無視して大怪我。
- 透視?: 「今夜泥棒が入る」→本当に泥棒が入る。
そんな「不思議ちゃん」だった彼に、運命の転機が訪れたのは7歳の頃でした。
壺の中へ消えた老人
7歳の寅吉が上野の五条天神(上野公園内)で遊んでいると、不思議な老人が現れます。
その老人は、なんと小さな壺の中にシュッと入ってしまったのです。
翌日、老人は寅吉を誘います。
「お前もこの小瓶に入りなさい。面白いものを見せてやろう」
占いを習いたかった寅吉は、恐怖を感じながらも老人と共に壺の中へ。
すると一瞬にして、常陸国(現在の茨城県)の山の頂へワープしてしまったのです。
これ以来、寅吉は「昼過ぎに上野へ行き、壺で茨城の山へ飛び、修行をして夕方に帰宅する」という、とんでもない二重生活を送ることになりました。
3. 明かされる「仙境」の秘密
寅吉はその後5年間、天狗や山人たちのもとで修行を積みました。
彼が平田篤胤に語った「異界」の話は、あまりに具体的で奇想天外なものでした。
・女嶋(にょがしま): 日本の東にある、女性しか住んでいない島。どうやって子孫を残すのか観察したという。
・謎のテクノロジー: 空を飛ぶ「お盆」のような乗り物(まるでUFO!)や、鉄を食べる獣の話。

・高度な知識: 14歳とは思えない医学、薬学、仏教、神道の知識。
本当か、嘘か?
ここがこの話の最大のミステリーです。
普通なら「子供のホラ話」で終わるところですが、聞き手は天才学者・平田篤胤です。
篤胤だけでなく、鉄砲職人などの専門家も寅吉の話を聞きましたが、彼の語る銃の知識や理論には矛盾がなく、大の大人たちが「こいつは本物だ……」と唸るほどでした。
4. 疑惑の目と、少年の反撃
もちろん、全員が信じたわけではありません。
ある日、荻野梅塢(おぎの ばいう)という客人が篤胤に忠告します。
荻野「あの子の話は全部嘘です。頭がいいから、他で聞きかじった知識を話しているだけです。印の結び方も知らなかったから、私が教えてやったんですよ」
しかし、それを隣の部屋で聞いていた寅吉が飛び出してきます!
寅吉「聞き捨てなりません! 私は嘘など言っていない。印を知らなかったのはあなたでしょう? あなたが『仙境に印はあるのか』と聞くから、私が教えてあげたのではないですか!」
後に事実確認が行われましたが、どうやら寅吉の言い分の方が正しかったようです。
大人の嘘を論破するほど、彼の記憶や主張はしっかりしていました。
5. 結論:不思議はまだそこにある
平田篤胤は、寅吉から聞き出した膨大なインタビューを『仙境異聞(せんきょういぶん)』という書物にまとめました。
寅吉の話がすべて真実だったのか、あるいは彼が稀代の天才詐欺師だったのか、それは今もわかりません。
しかし、江戸の最高知識人が「未知の世界」に触れ、目を輝かせて少年の話に聞き入ったという事実は、歴史のロマンを感じさせます。
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