マルチタスク
好きな音楽を聞きながら勉強をしたり、
youtubeをチラ見しながら作業をしたりすることはありませんか?
「・・・しながら・・・する」
いわゆるマルチタスク(2つ以上のことを同時に行う状態)処理です。
僕は作業が長くなると、ついつい、別のパソコンを立ち上げてやってしまいます。
その方が気分的に楽だし、効率も変わらないと感じるからです。
実際はどうでしょう
実は、脳はシングルタスクしかこなせないようです。
つまり、マルチタスク処理をしている(同時並行的に思考している)のではなく、
その都度、「音楽の歌詞の意味の理解」「勉強の内容」「音楽の歌詞の意味の理解」「勉強の内容」というようにタスクを素早く切り替えているのです。
当然脳は疲れますし、一つのタスクに十分な思考力が割り当てられません。
このことについての実験がなされていて、
やはり、シングルタスクの方が効率がいいということが証明されています。
※ 音楽の場合はインストゥルメンタル(歌詞のないミュージック)だと影響は少ないようです。
なぜ複数のことをやりたがるのか
つまり、なぜ気が散るのでしょうか。
これは、自分が生き残るためです。
かつて人は、自然界においては非捕食者(エサ)でした。
一つのことに気を取られて、周囲の状況に気を配ることをしないと、すぐにエサになってしまいます。
youtubeに以下のような動画がありました。
アフリカの川辺で、たくさんのヌー(牛の一種)が水を飲んでいました。
多くのヌーは、ワニを警戒しながらちょこちょこ水を飲んでいました。
ところが、一頭のヌーは飲むことに専念していたために、ワニの接近に気づかずワニの餌となってしまいました。
太古の人も同様で、きょろきょろしている者は助かり、一点を見つめている者は餌となったのでしょう。
ですので、一事に集中し過ぎないように、別のことを見たり聞いたりすると、脳からドーパミンが放出されるように進化しました。
ということは、普通にしていたら気が散りまくって、ドーパミンがドバドバ出て気持ちいいわけです。
それが本能なのです。
本能に逆らって集中できるのか?
短時間であれば集中力が持ちそうです。
岡田斗司夫さんという方が提案されているのは、するべき勉強なり作業なりの時間を、1日2時間に制限してしまうという方法です。
しかも、それを30分4回に分けます。
これは、ポモドーロテクニックとして世に知られています。
25分勉強・作業をし、5分休憩を取ります。
25分の勉強・作業を4回しか出来ないとなると、やるべき勉強範囲や作業の効率的手順を考えるようになります。
そして、25分間の間はシングルタスクで集中できるわけです。
上記のポモドーロタイマーは、今自分が使用しているものですが、使いやすいです。
今朝もこのタイマーを使って、添削や解説を行ったのですが、めちゃくちゃ疲れます😭
でも、それだけ集中できたということだと思うので、このタイマーありがたいです。
※ポモドーロテクニックについてのブログ記事は以下をご覧下さい。
スマホを遠ざける!
これは多くの指揮者の方が指摘されていることですね。
故スティーブ・ジョブズ、Google幹部、ビル・ゲイツ、マーク・ザッカーバーグ、シリコンバレーの有名私立学校などなどは子供にスマートフォンを使用させないか、できるだけ使用させない方針をとっています。
アプリの開発目的が、「ユーザーをスマホ中毒にしてしまえ」ということですので、その怖さが一番良くわかっているのが彼らですものね。
※「スマホ脳」については以下をご覧下さい。
『スマホ脳』はマジで恐ろしい
スマホを気にしなくて済むの置き場所についての実験があります。
① ✕ポケットは
② ✕部屋の中
③ ◯別の部屋(但しマナーモードにしておく)
余談「集中出来る人」
千葉工業大学未来ロボット技術研究センターfuRo所長の古田貴之という方がいらっしゃいます。
190cmの長身で、体重はなんと、43kg・・・
もうガリガリなのです。学生達から「エヴァンゲリオン」というニックネームを付けられているそうです。
そして、この方の集中力が異常なのです。
研究室に籠もり、1ヶ月間、ロボットの研究に没頭されたそうです。
研究室から出てきたときには、90kgあった体重が50kgを切り、
1ヶ月間の睡眠時間の合計が、10時間だったそうです。
御本人が動画の中でおっしゃっていたのですが、
まさに寝食を忘れるそうです。特に食を。
空腹感があるからでなく、「あ、この頃食べてないな―、やばいなー」と思い、食べるとのこと。
このような方は、脳の働きが少し変わっていて、マルチタスクでもドーパミンが出ないのでしょうね。
しかし、一歩間違えると死んでしまいそうで怖いです。