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志望校の選択

本日は、いつもの「です・ます調」と異なり「だ・である調」で書いてみることにする。

勉強がなかなか進まない

高校3年生に起こりがちなのであるが、
この時期になると、だんだん勉強の質が下がり、量も減ってくる。
理由を聞くと、それなりに筋の通った返事が返ってくる。
意気込みもまだある。
しかし、日々の勉強の質と量が下がっていては、計画通りに進まなくなる。
その結果、受験は失敗する可能性が高くなる。

それではまずいので、どうにかせねばならない。
どうするか。
だいじょうぶである。
志望校のランクを下げるというという、伝家の宝刀とも言える立派な方法があるのである。

これならば、今の勉強ペースのままでなんとか合格できる。
素晴しい解決法なのである。

さて、しばらく経つと、更に勉強の質が下がり量も減ってくる。
どうするか。
と悪循環は続くのであった。

勉強が手につかなくなる理由

このようなことはありがちなことであるが、なぜ起こるのだろうか?

それは、脳が脳に負担のかかることを嫌うからである。
数学や英語・国語など、生命維持にとって何の役にも立たないことに脳を専有されたくないのである。
なので、気が散るように気が散るように仕向けてくる。
しかも、気が散ると、そのご褒美に脳内麻薬まで出してくれるのである。
気が散ると気持ちがいいのである。
そりゃ気が散ってあたりまえというものだ。

野生動物をを見てみると、気が散るというのがいかに大切かがわかる。
ワニの捕食シーンは、皆さん一度は見たことがあるであろう。
水辺で水を飲むガゼルをワニが捕食するという場面である。


よそ見もせずに集中して水を飲んでいるガゼルがワニの餌食になるのである。
ちょっと水を飲んではあたりをキョロキョロするような集中力のないガゼルは、いち早くワニに気付いて逃げおおせるのであった。

ガゼルの世界では、集中力のあるやつはバカで、集中力のないものがえらいのである。
人間社会とは正反対である。

気が散るのは本能なので仕方がない。
ならば志望校のランクを下げてハッピーハッピーなのかというと、そうでもない。

誰もが入学したいと思っている国公立大学に進学すれば、親は喜ぶし、学校の先生もほめてくれるし、友達からは羨ましがられるし、後輩にはええかっこできるし、もう、超絶バラ色なのだということは脳もしっかりと理解しているのである。
であるから、その選択肢を捨ててしまうのは、脳もがっかりするのである。
ウキウキ感がなくなってしまうのだ。

勉強量を減らすか志望校を下げるか

さて、
「脳への負担」 VS 「志望校ランク下げ」
本当はどちらがいやなのであろうか?
本心はとっちだ?

本心としては、「志望校ランク下げ」の方がいやであるのは間違いない。

ゴールに価値があるからこそ、ワクワクしながら日々の努力をしようとおもえるのである。
ゴールに価値がないのなら、ワクワク感もなく、日々努力しようと思えないのである。
また、
脳への負担は、程度の差こそあれ、どんなタスクも脳への負担には違いないのである。
英単語1日50個の暗記が負担になってイヤであれば、1日20個に減らしても、やはり負担になってイヤなのである。

解決策

ではどうすればいいのか?
強制的な締切を設定してもらうのが一番簡単だと思われる。

たとえば、
1日英単語5個覚えることにしましょう。
毎日テストをします。
合格するまでしますね。
次から1日10個覚えることにしましょう。
では、次から1日20個覚えることにしましょう。
さて、次から1日50個覚えることにしましょう。
とノルマを増やしていきつつ、合格するまでテストをするのである。

人は慣れる能力もすごいので、あっという間に1日50個の暗記に慣れてしまう。

この話の教訓は、以下の通りである。
ゴールをワクワクするものに設定しなければいけないということ。
脳の負担や面倒臭さを理由にゴールを変えてはいけないということ。

締め切りを設定してくれる人は、友人でも肉親でもよい。
誰でもよいのである。