持てる力を発揮するために
ご自分が本当に持っている力を発揮しましょう!
パラリンピックの車椅子ランナーのタチアナ・マクファデンという女性がおられます。
2013年の世界選手権では100m、200m、400m、800m、1500m,5000mの6種目全てで金メダルを獲得するといった偉業を達成されました。
今回のパラリンピックでも同様に全部金メダルを取ることを目標としているそうです。
彼女は1989年にロシアで生まれました。ただ、先天性の下半身不随(二分脊椎症)の状態で生まれたのです。実母は悲観してタチアナを孤児院に預けたのでした。
その孤児院というのは十分な設備を備えたところではなく、車椅子もありませんでした。そこで彼女は2本の腕で体を引きずって移動するしかなく、孤児院の中での競争ではまったく勝てませんでした。
ご本人の弁によると、「その孤児院の中では、じっとしていたら誰かが与えてくれるという環境ではなかった。」ということでした。
そこで、彼女はどうしたらいいか考えたそうです。
そして、考えついたのは、逆立ちして移動すればいいということだったのです。
彼女は言います、「逆立ちすればどこにでも行けるし、狭いところにも行けた。階段も登ることができた。」と。
ここでさらに驚くことは、どうすればいいかと日々思案し、逆立ちで移動できるようになったのが3~5歳あたりなのです!
彼女は6歳のときに、視察でその孤児院にやってきたアメリカの障害担当官のデボラ・マクファデンさんの養女になっています。
デボラさんも「タチアナは逆立ちして移動していたので上半身が発達していた。」と言っています。
あまりにもすごい「活きる力」です。
おそらく、食事の場面でもらえる量が少なかったり、その他の早いもの勝ちの競争で全敗しているうちに、「私ももらいたい!」と思ったのでしょう。
そして、「手で歩けばいい!」ということになったのではないでしょうか。もしくは、孤児院の中のだれかが逆立ちをしていたのを見たのかもしれません。
それにしても、5歳あたりで階段を自由自在に上り下りできるというのはすごいですよね。
日本でも、幼児用のアスリートクラブで逆立ちを教えるところがありますが、階段を登るまでには至りません。
6歳以降アメリカに渡り、色々スポーツに参加してみて機会があり、現在に至ったようです。
アメリカは国際養子縁組の数がとても多いし、養子の能力を伸ばすようにしてくれるのは素晴らしいと思います。
さらに、彼女のもう一つすごい点があるのです。
ヒトの体は心拍数が170を超えると、「やめなさい!死んじゃうよ」という命令が脳幹から発せられます。
普通は、「あー!もう限界!ムリ!」となって運動を止めます。
とても優れたアスリートになると、170を超えても18分間は運動を続けられるということです。
ところが、タチアナは28分間も脳幹の命令にあらがって、運動を続けられるのです。
これは、自分の意志の力(前頭前野系)が、自分の体を守ろうとする本能的な命令(脳幹系)に打ち勝つということです。
そうすると、それまで限界と思われていた一線を超えることができるのです。
彼女はその部分の脳を発達させて大きくさせていたのでした。
そして、彼女のモットーは「Ya sama=私はできる」です。
自分が彼女のような環境にあったならば、おそらくじっとしてあきらめ、自分の運命を呪うか、誰か友人を作ってほしいものを持ってきてもらうことしかできなかっっと思います。
さて、タチアナ選手の例で浮かび上がってくる論点は、「脳が限界を作っている!」ということだと思います。
たとえば、「腕立てふせって10回が限界です。」という場合、本当は20回できるのに、能がそのように設定しています。
「火事場のクソ力」も同じです。
パニックになった時に、おばあさんが冷蔵庫を運ぶなどのように脳もパニクっての設定が壊れて、おばあさんの本来持てる力が全開で出るわけです。
ですので、看護系の受験に関しても不安があったり、過去に失敗した事例があったりして、「ムリかも」「難しいかも」「倍率高いなー」と思われますと、脳がそのように設定してしまいます。つまり限界を下げて、合格できる勉強ができなくなってしまいます。
そうなると、ちょっと勉強していても「しんどいなー。」となります。
では、どうすればいいのか。
それは、自己肯定を進めることです。
「私ならこのくらいの学校なら通るでしょ。」とか、
「受験勉強も、教材の予定通り進めて行けばいいだけじゃん。ぜったいできるわ。」とか、
「いまわかんなくっても、将来すっかりわかるようになるやろな。」などです。
「がんばれば、必ず通るから!」ということです。
脳が自分の限界を設定すれば、設定した目標達成に向けて、脳が動いてくれます。
これを利用しませんか?
ご自分を褒めて、そして贅沢なご自分の目標を設定して、それを書いて、それを毎日読むのです。
こんなふうになれると嬉しいなという理想像が実現すると思って、素敵な自分を想像します。
そうすると、脳のリミッターが外れて、理想的な自分に近づいていくのではないでしょうか。
実はこのことにつきましては多くの成功者が書いておりまして、ある意味周知の事実ではあります。
利用いたしませんか。
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