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B型男性はモテない?

一橋大学イノベーション研究センター 専任講師 小泉秀人

データ

・結婚をしているか
・年収
・どこに住んでいるか
・何歳か

という全国標本調査のデータが有ります。

最も大規模なデータです。
その調査の中には血液型も聞かれています。

B型

B型の血液型とそれ以外の血液型を比べて、
結婚率・所得・失業率に影響があるのかを調べました。

結婚率
他の血液型と比較して7%ほど低かったです。
40歳未満の若いB型男性の影響が最も大きかったです。
40歳未満の他の血液型の男性よりも12.7%低かったです。

失業率
B型で40歳未満の男性は他の血液型の人の2倍高かったです。

年収
B型で40歳未満の男性は他の血液型の人よりも年額68万円低かったです。

差異はなぜ起こったのか?

なぜそのような差が出るのでしょうか?

労働市場と結婚市場で血液型がB型の人への偏見があるのではないか?

労働市場でのB型に対する偏見によって、年収が低くなったので、結婚できなかったのか?

女性の側で、B型は自己中だからハイスペックな男性でないと結婚したくないと思われたから結婚できなかったのか?

つまり、
労働市場でのB型の男性に対する偏見→年収が低い→結婚できない
なのか、
女性がB型の男性を好まない→結婚できない
のかが統計分析しても分かりませんでした。

そこで理論の力を借りようということで、数学のマッチング理論を借りて考察してみました。
すると、労働市場での偏見と結婚市場における偏見の両方が影響し合って、収入が低く、結婚率も低いということが分かりました。

アメリカの研究者の間では、生物学的に血液型による性格の偏りはないとされています。

つまり、血液型占いはウソ。

では、単なる偏見だけでこのような影響が生じたのでしょうか?

もう一つ原因がありそうです。

それは、心理学で言う「自己成就予言」です。
※自己成就予言=根拠のない思い込みでも、思い込んでいるうちに本当にそうなってしまうという現象。

B型の人は自己中でマイペースなので、時間通りに来ないなどの思い込み。

データの中には宿題に関する項目もあった。
B型の人は、宿題の完成が期限ギリギリになる人が多かった。

40代未満のB型の人は、義務教育を受けている年代に、血液占いが流行っていた。

血液占いでのB型の特性を自分の特性と思い込み、自己成就予言によって自分の性格にしてしまったということだと考えられます。

いやー、B型の、特に男性は災難でしたねー。

血液占いは最低です💦
根拠のない占いが、B型男性のような悲劇を招いてしまったのです。

でも、最近の経済学って面白いですねー。


昔は、マクロ経済やミクロ経済ばっかりで面白みが感じられませんでした。
しかも、ノーベル経済学賞を受賞したマイロン・ショールズなどが参加した投資会社、ロングターム・キャピタル・マネジメントが破綻したのを見ると、経済学は無力と思わざるを得ませんでした。

ところが、行動経済学のように心理学を取り入れて、なぜ人はそのような行動を取るのかということを解き明かしたりするのを見ると、わくわくします。

 

 

  

  

    

    

  

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